東洋医学では
⦿気(カラダのエネルギー、治癒力)
⦿血(血液)
⦿津液(水分)
3つのバランスが整っている状態を「健康」
3つバランスが崩れた状態・働かなくなった状態を「病」としています。
健康な状態を保てているのにも理由や仕組みがあり、病気の状態になるのにも理由や仕組みが必ずあります
例えば、頭痛では…
・風邪から起こる頭痛
・肩こりや首こりから起こる頭痛
・寝不足から起こる頭痛
・イライラから起こる頭痛
人によって原因は様々です。
更に、同じ原因の肩こりから起こる頭痛でも、元々の体質が暑がりの人と冷え症の人では治療法が異なります。
住んでいる場所、職業、年齢なども皆さん違います。
もっと言えばお一人ずつ歩んでこられた人生そのものが千差万別、十人十色です。
その過程の中でどういう人がどんな生活でどのようなバランスの崩れが起こり、病気を発症したというところを考え、治療するのが〈東洋医学・伝統鍼灸〉です。
実際にカルテを記入して頂いた方は
「こんな問診表は初めて!」
「ここまで詳しく書いた事がない!」
と一様に驚かれますが、根本的な治療を行うにはどの項目も重要事項です。
かなりの量にはなりますが、病の原因をより明確にする目的があります。
問診でも
「ここまで詳しく話を聞かれた事がない!」
「他の気になっていた症状もちゃんと聞いてもらえた!」
という反響が多いですが、
カルテに続き、病の原因・経過・現状を明確にする事が治療の第一歩であり、最も重要な事でもあります。
問診中にご本人も忘れていた事が、ふと頭に浮かび、体質や病の原因を明確にする重要なヒントが出てくる事は決して珍しい事ではありません。
西洋医学(=一般的な病院)では血液検査やレントゲン撮影などの各種の検査があります。
東洋医学では切診(=ツボに触れる)や脈診、舌診など特徴的な診察方法があります。
人の五感を使った様々な方法で身体の状態を把握(=多面的観察)し、方針を決め、最適な治療を行います。
ツボはもちろん脈や舌は、身体の状態を明確に表わす大きな指標です。
初めて鍼灸治療を受けられる方にとっては不慣れな事・不思議に感じる事もあると思いますが、ご理解ご協力よろしくお願い致します。
当院ではほとんどの場合、1回の治療で1本の鍼(1ヶ所のツボ)で施術を行います。
ツボには
⦿身体の状態を表わす
⦿身体を治す力(治癒力)を引き出す
二つの役割があります
治療箇所が多くなればなるほど、効果が分散してしまいます。
少数にする事で治癒力を集中させ、最大限の効果を生み出す事が出来ます
また治療箇所が多くなると、どの鍼がどのように効果があったのかが不明確になります。
そのツボと鍼でどんな効果が得られたのかを検証し、目的や効果を明確にする事が最善の治療と考えます